クリスマスの願いごと 赤文字部分がお客様のお名前と記念日に変わります |
絵
|
日本語版
|
英語版はございません
|
山川 聖子さま いつまでも 夢をもっていきてゆこうね! |
||
「今年のクリスマスプレゼントはどうしよう?」 40 歳の「主人公(名)」は ため息をつきました。 世の中はクリスマスムード一色。 街はうきたつような空気に包まれています。 でも 聖子ちゃんの目下の悩みは、 大作と、富士夫と、マリーへのクリスマスプレゼントが きまらないことなのです。 部屋に飾られたクリスマスツリーを眺めながら、 聖子ちゃんは 40回目のため息をつきました。 |
|
|
幼い頃、クリスマスの朝には、 プレゼントがいつも枕元に置かれていました。 でも聖子ちゃんは、もう自分でプレゼントを 探しにいかなければならないのです。 『電話一本、30 分でお届け』してくれる、 ピザ屋みたいなサンタクロースはいないかなあ。 プレゼントのことを考えすぎて、 聖子ちゃんの頭はオーバーヒート気味! そのときでした。 郵便受けがコトリ、と小さな音をたてたのは。 |
||
郵便受けをのぞくと、見慣れない模様をあしらった、 山川 聖子様 サンタクロース?? |
||
サンタクロースの国は今、 クリスマスプレゼントの準備で大忙しじゃ。 なにしろ、世界中へプレゼントを運ぶんじゃからな。 聖子ちゃんはどんなプレゼントをお望みかな? サンタクロースの国、特製クッキーはどうじゃ。 もみの樹の形をしていて、 それはそれはおいしいクッキーじゃよ。 |
||
いよいよ あしたは クリスマス。 こびとさんたちは おおいそがしで トナカイを あつめ、サンタさんの そりも よういしました。 ことしは とくべつな ところへ いくことは トナカイさんたちも しっています。 サンタさんが そりに のりこみ トナカイが とびたった しゅんかんには もう サンタさんのすがたは みえなくなっていました。 |
||
聖子ちゃんはやっぱりそうかと思いました。 これは最近、近所にできたケーキ屋の、 ダイレクトメールに違いありません。 でも手紙の文章はまだまだ続きます。 プレゼントの用意ができると、 |
||
聖子ちゃんは、信じられない、と思いました。 サンタクロースなんて架空の人物で、 そんな話はとっくに卒業したはずなのに・・・ でも手紙には・・・ サンタクロースなんているもんか、 |
||
聖子ちゃんは、またわからなくなりました。 どうやらこれはケーキ屋どころではなさそうです。 もしかするとフライドチキンの店かもしれない!? 聖子ちゃんの脳裏に、小太りで、 めがねをかけ、いつもニコニコして町角に立っている、とあるおじいさんの姿がうかびました。 わしはみんなの視線を浴びながらソリに乗り込む。 |
||
聖子ちゃんはちょっとばかり想像してみました。 もし自分がサンタクロースの国に行けたら! なんてわくわくする光景なのでしょう。 そうか、これは旅行会社のパンフレットなんだ!? 『冬休みはスキーをかねてサンタクロースの国へ!!』 こんなキャッチコピーがうかびました。 みんながわしに手をふってくれておる。 |
||
それからわしは、トナカイたちに、 「さあ、行こう!」と声をかける。 するとそりはあっというまに空の上。 空気は冷たいが、とてもよい気持ちじゃ。 いちど乗せてやりたいくらいじゃよ。 この手紙は航空会社のパンフレットかもしれない!? |
||
めざす家に到着すると、さあ仕事じゃ。 エントツから、といいたいところじゃが、 近頃はエントツのない家が多いから大変じゃ。 なんとか家に入りプレゼントを置いたら、 すぐ次の子の家にいかなきゃならん。 プレゼントのリストは、 子供たちの名前でいっぱいじゃ。 こんどは警備会社のパンフレットかな? |
||
目のまわるような夜を過ごして、 クリスマスの朝に帰ってくるころは、 もうへとへとじゃが気分はそう快じゃ。 この一夜のために、一年を過ごしておるからな。 わしは妻に子供たちの様子を話してやる。 あの子は今年もいい子にしておったよ、 というと、妻もとても嬉しそうじゃ。 そうそう、わしは 聖子ちゃんの、子供のときの 寝顔を見たこともあるんじゃよ。 結婚案内のパンフレットだったのか、 |
||
クリスマスの前には、 たくさんのおもちゃを作る仕事がわしを待っておる 家では、一日中にぎやかな音がしているが、 それはおもちゃを作る音なんじゃ。 こんどは隣町にできた大きなおもちゃやさんかな? と聖子ちゃんは考えました。 |
||
聖子ちゃん、 |
||
そろそろたくさんのプレゼントが、 きれいに包まれて、いろんな国に旅立つところじゃ。 サンタクロースのプレゼントというもんは、 ただおもちゃを包んでいるだけではないぞ。 その中には、 夢だの、希望だの、感謝だの、愛情だのといった 気持ちがいっぱいつまっとる。 子供たちは、プレゼントをあけたとき、 その気持ちも一緒に受取ることになるんじゃ。 もちろん、聖子ちゃんや 大作と、富士夫と、マリーへの プレゼントにも入っておるとも。 |
||
さあ、いよいよ出発じゃ。 わしはおなじみの赤い服を着る。 北極の空の凍るような寒さも気にならんような、 完全防寒仕様じゃ。 プレゼントをつめた大きな袋をソリに乗せ、 たくさんの子供たちに会えるのももうすぐじゃ。 外はもう、しんしんと雪がふっておる。 聖子ちゃん、おまえさんへのプレゼントは、河合なみにあずけておいた。 ま、楽しみにしておれ。 |
||
わしは空をひとっ飛び。 聖子ちゃんは、 |
|
|
メリークリスマス! 聖子ちゃんは、
|